おやじ転車です。


 「淡水だけに淡々と」その③をお送り致します。
ほんとは写真も撮っていなかったので、一話で完結するつもりでしたが、僕のブログは結局ロングになってしまうようですw


そして今回の記事、ちょっとした短編小説みたいに長いですw 
ですので、文章長くてもオッケーの方、 何卒よろしくお願い致します。




琵琶湖大橋の東側を過ぎ、もうあとは奥琵琶湖まで淡々と進むだけでした。


「ここから永遠に直線か・・」


永遠とはいかないまでも、次の目標地点である「水鳥ステーション」までは約70kmあります。


今回、最も気を遣ったのは何と言っても「補給」でした。
補給のタイミングをミスって体が動かなくなってしまうと、知らない土地でのソロライドではもうどうしようもありません。
全てに対してご迷惑をかける事になるので、いつもよりも意識をして補給を取ります。


・水分は喉が渇いてなくても20分おきに摂る。
・補給食はお腹が空いてなくても1時間おきに摂る
・感覚で「摂らないと」とほんの少しでも感じたら、もっと早めに摂る。


これを意識して走っていました。
結果的に、常に空腹感は無い状態、そしてバテバテにはなっていない状態でゴールする事が出来ました。

改めて「補給は大事」と感じました。



湖東は、本当に淡々とでした。
キタイチチームに追いつく事だけを考えて走っていたので、湖の景色もそんなに意識する事なく、ただただひたすら走っていました。



「これやったら、堺浜でも良かったんとちゃうかなw」



身も蓋もないセリフを出すおやじ転車ですw

そして、もうそろそろコンビニが無くなる空気がしたので、目に付いたローソンに寄ります。

おにぎりとスポドリだけを購入し、そしてバックポケットに入ってある、まだ一度も開けてない大量の地図を出し、


「地図、バックポケットをかなり圧迫してるな。もういらんよな、なんとかなるよな。  分からんかったら人に聞こう。」


おやじ転車、とうとう地図をゴミ箱にポイしてしまいました。


「さ、行こか」


再び走り出します。


「やっぱ、さっきより脚が回らん感じやな」


よくある事なのですが、一旦脚を休めてしまうと、再び漕ぎ出す時にイマイチ脚が回らなくなってしまいます。付け加えて、乳酸も若干溜まりやすくなるというか。

巡航速度も確実に下がってます。

「まぁ想定内想定内」

慌てず淡々と走ります。

「水鳥ステーションはまだかな?」

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地図をポイしてしまったので、距離感が全く分かりませんw


「地図、保険で持っておけば良かったw」


おやじ転車が、iPhoneをナビや地図代わりにしなかったのには、バッテリーの減り以外にもう一つ理由がありました。

それは・・どん!!

image

画面がバキバキで、判読が難しかったからですw



そして、ポイントを「水鳥ステーション」にしたのは、ここで食べる事の出来るず〜・たにさんオススメのカレーを、キタイチチームがお昼ご飯で食すと聞いていたので、

「追いつくとすればココやな」

「というか、ココで追いつかなかったら、俺が昼飯食われへんw」


との理由からでした。


「あ、水鳥ステーションや!ここか!」


そうこうしているうちに到着しました。

ドキドキしながらキタイチチームを探します。

複数組のローディーさん方々がいらっしゃったので、

「こちらでもない・・あちらでもない・・あ」

バイクラックにかかっていた1台のトレックを発見しました。

「これ、リッツさんの自転車とちゃうん?!」

希望の光が見えた瞬間、全然違う人が現れて

「あっつ・・」

と、ずっこけ気味になるおやじ転車でした。

「あかん・・追いつかんかったんや・・」

そう、キタイチチームの影も形もそこには無かったのです。

おやじ転車、たまらずロミオくんに電話です。

「もしもし、今ってキタイチチームはどの辺走ってんの?」

キタイチチームと僕は、スマココというアプリを使って、それぞれの位置がID検索で分かるようにしていました。

するとロミオくんは

「えっとですね、結構目と鼻の先やと思いますわ」

「マジで?!そうなん?!」


「はい、この感じやったら追いつくんとちゃいます?」

「おー、そうか! じゃあちょっと頑張ってみるわ!」

お昼ご飯を食べるタイミングを逃したおやじ転車、とりあえず大きめの菓子パンを買って直ぐに出発です!(カレー食べたっかた・・)


ロミオくんの「追いつくんとちゃいます?」の一言で、かなり元気が出たおやじ転車、奥琵琶湖へとひたすらペダルを回しました。


「確か、奥琵琶湖への道がややこしいねんな」


湖が完全に見えなくなり、走るにつれ不安が増します。

国道をずっと走っていた気がするのですが、途中で「敦賀」の文字が出てきだしてからは、


「このまま敦賀まで行ってしまったら最悪やな」


と一気に不安が増大し、国道303のどこかのトンネルで、


「このトンネルくぐってええのんか?」

「トンネルくぐって敦賀まで行ってもうたらどうしよう・・」


トンネル手前で迷っていると、3人のローディーさんがやって来ました。


「あ、すみません!琵琶湖一周はこのトンネルをくぐっても大丈夫でございましょうか?!」


「大丈夫ですよ」
 

とあっさり答えて、さらーっとトンネルをくぐって行きました。

とりあえず、トンネルをくぐり、さっきの3人組の方とペースが合わなかったので先行させてもらい、トンネルを出ました。すると、今度は道が県道と別れていて、


「あれ?このまま国道でええんかな? それとも県道に入った方がええんかな?」


またまた迷います。
迷っているうちに、さっきの3人組ローディーさん達がトンネルから出てきたので、もう一度聞こうとすると、スーッと僕をやり過ごし、そのまま国道を走って行きました。


「行ってしもた。あの人たちもビワイチなんかな?だとしたら、ついて行けばええねんけど・・」

「でもビワイチやなくて敦賀ライドやったら、これえらい事やしな」

「そもそも敦賀ライドなんてあるんか?」

「えーい!一か八かや!! 脇道行ったれ!!!」


おやじ転車、脇道の下り坂を降ります。


「間違えたら、ここを登らなアカンわけやなw」


こういったパターンでの判断、おやじ転車の成功率は経験上30%くらいでしょうか。

結果、どんどん集落の奥へと入っていったのでしたw


「うん、これ絶対間違ってるww」


おやじ転車は尋ねます。

「すみません!琵琶湖へ出るにはこの道で合ってるでございましょうか?!」

「いえ、それでしたら、この道を戻ってもらって暫く行ったら国道がありますから・・」

「やっぱりw」


その方も、丁寧に教えて下さいました。

ほんま、皆さん優しいな。


触れ合う心、大事です。


そして、来た道を戻り湖岸へと向かいます。


「かなりロスった。キタイチチームに追いつかないかもしれない・・」


途中、道が合ってるか不安な箇所があったので、聞きまくりのおやじ転車、ゲートボールしてたおばちゃんにも道を尋ねます。


「すみませーん!琵琶湖へ出る道は、この道で合ってますでございましょうか?!」

「あってるよー、ずーっと行って左の方ねー」

「ありがとうございます!!」


地図がなくとも、触れ合う心でカバーします。(たまたま)


そしてようやく湖が見えてきました!


「やった!!奥琵琶湖パークウェイまで出てきたぞ!!!」


めっちゃ安心しました。
あとは、湖岸沿いに走れば行けるはずです!


元気を取り戻したおやじ転車、久々の雄叫びをあげます!!


こおぉぉーー・・ほるあぁぁぁーーーー!!!!!


シャーシャーシャーシャーッ!!!


「行くぜ行くぜ!GOGO!おやじ転車!!」


ここでは、安心からかほんとに元気が出ました。


「追いつかないかも知れないけれど、やるだけの事はやる!!」


すると、前方にさっきのサラーっと僕をやり過ごした3人組ローディーさん達が走っていました。


「なんや、コース一緒やんw」


その方たちを千切らせてもらい、視界に穏やかな湖面を取り込みひたすら走ります!

そして、奥琵琶湖を過ぎ、また直線コースに入って暫く走っていると、左手に見えてきたセブンイレブンに、見たことあるような4人組を発見しました。

「ま坂、いや、まさか??!!」

セブンイレブンに入ります。


「見っけ!!!!」


追いつきました。

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ゴールまで残り約39kmです。





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