おやじ転車です。
下山編、どうぞご覧下さい。
ぴょん吉ぃー!!今助けに行くぞー!!!
濃霧のドライブウェイを、おやじ転車は気合い十分の割には全く回らない脚で進みます。
「あかん、脚がパンパンで全然っ進まんww」
「むしろ俺が倒れそうやw」
もう気合いだけでペダルを踏み続けました。
ドライブウェイはアップダウンコースなので、帰路もアップダウン。
登り返しが特にキツく、おやじ転車の体力は更に奪われていきました。
道中、最悪な事態(ぴょん吉を発見したけど倒れてた。全て初見のなかむらくんをビジターセンターに一人残したまま。おやじ転車の財布見つからず。)が全て揃ってしまったらどうしようと、その対策を頭の中で考えまくります。
そうこうしているうちに、辻堂とドライブウェイの分岐点へ到着しました。
「あれ?!ぴょん吉とスライドせんかったぞ?!」
あたりは人っ子一人いません。
「ぴょん吉どこ行ったんや?!ぴょん吉はどこや?!」
「ぴょん吉ぃーー!!!」
「ぴょん吉ぃーー!!!」
大台ケ原のドライブウェイで、おやじ転車は一人叫びました(マジで
しかしこれ、どんなシーンやねんw
しかもハンドルネームで叫ぶっていう
「ひょっとして、このままドライブウェイを下ったんか?!」
「それはそれで良いような良くないような、、。状況が全く分からんし。」
そう、もしそれが本当だとすれば、おやじ転車はビジターに一人残してるなかむらくんを迎えに行かなければなりません。
正直なところ、再びこの10kmも続くアップダウンを走るには、あまりにも脚がない状態でした。
でも、当然なかむらくんを見捨てる訳にはいきません。
「あかん、今度は俺が倒れる番か、、。」
「あ、そや電話か!」
圏外ではなかったので、ぴょん吉に電話をかけてみます。
「もしもし、、」
「ぴょん吉!どこいてるん?!」
「今、なかむらくんとビジターセンターにいてます、、」
「え?今なんて言った?w」
「なかむらくんとビジターセンターにいてます」
「ビビ、ビジターセンター??!!」
おやじ転車、軽度のパニックw
「え?どゆことww?」
「スライドせんかったぞw」
「優しい方が、へばってる僕に声を掛けてくれて、自転車ごと車に乗せてくれたんです」
「それで、ビジターセンターまで送ってくれました」
ど、どっかーん!!(驚愕の意
「な、なんとwマジでかww」
そりゃスライドしても気づかんわw
しかし、なんちゅー展開やww
「わ、わかったw そしたら、二人とも十分に休憩を取って、行けそうになったらドライブウェイコースで下山して来てくれw」
「俺は登って来た辻堂ルートを下って、道の駅で財布探すわ。道の駅着いたら連絡するし。ぴょん吉たちも下山する前に一度連絡ちょーだい」
そう言って電話を切り、辻堂へと下っていきました。
「ふぅ、、とりあえず良かった、、。」
「しかし、あの激坂区間を下らなあかんのかぁ、、。めちゃ憂鬱や、、」
「ドライブウェイルートやったら下りもそんなにキツくないのに、、。」
ヒルクライムレース以外では、ほとんど路面整備されていない辻堂ルート。
落石後の小石などが散乱、荒れたグレーチング。下りとなるとパンクリスクがかなり上がります。
「ここは写真でも撮って、心を落ち着かせよう」
パチリ。
一枚撮った後、再び下ります。
そして、激坂区間の中盤で案の定パンクw
「さ、最悪やw」
早く道の駅に戻って財布を探したいのにこのザマ。
風が吹き抜ける淋しい激坂区間で、一人パンク修理に勤しむおやじ転車。
予備チューブは持っていたけど、万が一を考えてパッチ修理。
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び下りだし、今度は激坂区間の終盤でパンク。
「なんでやw」
風が吹き抜ける淋しい激坂区間で、一人パンク修理に勤しむおやじ転車。
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び下りだし、今度は緩斜面の区間でパンク。
「…。」
おやじ転車、精神的にハンガーノック。
「俺はここで死ぬのか、、。」
「大台ケ原で死ねるのなら本望か、、。」
精神状態がおかしいから、考えてる事もおかしいw
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び走りだして、ようやく道の駅へ。
携帯が圏外の辻堂でかなり時間がかかってしまったので、直ぐぴょん吉に電話。
「もしもし!パンクで時間かかってしまって、ようやく道の駅に着いたわ!」
「もう下山した?!」
「いえ、まだビジターセンターなんですよ」
「え?」
「実はなかむらくんと相談して、彼と一緒にバス使おうって事になって、、」
「バ、バスうぅーー?!」
「はい」
「お、おう、そうか、、で、そのバスでどこまで行くん?」
「なんか吉野川まで行くらしいです」
「え?」
ちょ待てよw
て事は、スポーツ羊羹1本とわずかな水だけで俺大台ケ原で一人ぼっちかw
「そ、そうなんや。ま、まぁ二人とも体やばそうやし、うん、き、気をつけて、、。」
「ありがとうございます。」
「ちなみに、そのバスって吉野川までノンストップなん?」
「分かんないで調べてみます。また電話します」
「わかった、じゃぁ俺は財布探しとくわw」
やっばーーーいwww
これはやばいw
財布見つからんかったら、これマジ遭難やん!
そうなんです!
いや言うてる場合ちゃう!
おやじ転車、焦りとともに財布を探し出しました。
ない!
ここもない!
ここにもない!
全然ない!!!
財布は結局見つかりませんでした。
最寄りの駐在所に連絡してみましたが、なんか転送ぽい呼び出しで誰も出ず。
開いてるお店やG.Sを尋ねるも、届いてないとの返答。
おやじ転車の自転車人生最大のピンチ。
しかも、なんでかスローパンクしてるww
もう見つからないと諦め、カード会社等に連絡し、ストップをかけてもらいました。
そして、本日4回目のパンク修理w
流石に新しいチューブ使ったw
時刻はこの時点で16時過ぎ。
すると、ぴょん吉から電話。
「おやじさん、どうですか?」
「財布なかったわ。そっちはどんな感じ?」
「今、ドライブウェイを下り切ったとこに居てるんですよ」
「下り切ったとこって、和左又山の看板あるとこ?R169に合流するとこの?」
「そうですそうです。バスの停留所があったので降りました。」
「おやじさん、とりあえず待ってます」
「ありがとう、すぐ向かうわ!」
良かったw
しかし、道の駅からそのバス停留所まで約11km。
しかもずっと登りw
おやじ転車、肉体的にも精神的にもボロボロの状態でしたが、もはや帰巣本能だけでひたすら登り続けました。
そして、最後のトンネルを登り切り、彼らが待つ場所へ。
「おやじさん!」
「ぴ、ぴょん吉!!」
感動の再会w
この時は本当に嬉しかった。
しかし、なかむらくんの姿が見当たりません。
「あれ?なかむらくんは?」
「なかむらくんは、吉野川まで行きましたw 」
「えw? そうなんやw」
「ほんとにすみませんって言ってましたw」
「いや、でもこれはそれで正解やわ」
「なかむらくんには、逆に申し訳ない事した」
「すみません何て言わなくていいと思う」
「ただ心配なのは、全て初見やったから、多武峰ルートで帰ってないやろかw」
そんな会話しながら、二人は安堵の談笑。
ぴょん吉から補給食をもらい少し復活。
「ぴょん吉、お金持ってるん?」
「いえ、現金は僅かな小銭しか持ってないですw」
「俺は0円やw」
そんな状態で今から帰るんかw
しかし、かろうじて二人ともキャッシュレスでの支払いは出来るので、それが唯一の救いでした。
ふと、ぴょん吉を見ます。
言うても、ぴょんはまだ本調子じゃないな、、。
ここは俺が根性出さなあかん
…。
…この命燃え尽きるまで牽くか。
「よし、じゃあ帰ろう、ぴょん吉」
「はい、行きましょう」
最後のホルアが、
今ここに始まります。
〜出来るだけ続く〜
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ぴょん吉ぃー!!今助けに行くぞー!!!
濃霧のドライブウェイを、おやじ転車は気合い十分の割には全く回らない脚で進みます。
「あかん、脚がパンパンで全然っ進まんww」
「むしろ俺が倒れそうやw」
もう気合いだけでペダルを踏み続けました。
ドライブウェイはアップダウンコースなので、帰路もアップダウン。
登り返しが特にキツく、おやじ転車の体力は更に奪われていきました。
道中、最悪な事態(ぴょん吉を発見したけど倒れてた。全て初見のなかむらくんをビジターセンターに一人残したまま。おやじ転車の財布見つからず。)が全て揃ってしまったらどうしようと、その対策を頭の中で考えまくります。
そうこうしているうちに、辻堂とドライブウェイの分岐点へ到着しました。
「あれ?!ぴょん吉とスライドせんかったぞ?!」
あたりは人っ子一人いません。
「ぴょん吉どこ行ったんや?!ぴょん吉はどこや?!」
「ぴょん吉ぃーー!!!」
「ぴょん吉ぃーー!!!」
大台ケ原のドライブウェイで、おやじ転車は一人叫びました(マジで
しかしこれ、どんなシーンやねんw
しかもハンドルネームで叫ぶっていう
「ひょっとして、このままドライブウェイを下ったんか?!」
「それはそれで良いような良くないような、、。状況が全く分からんし。」
そう、もしそれが本当だとすれば、おやじ転車はビジターに一人残してるなかむらくんを迎えに行かなければなりません。
正直なところ、再びこの10kmも続くアップダウンを走るには、あまりにも脚がない状態でした。
でも、当然なかむらくんを見捨てる訳にはいきません。
「あかん、今度は俺が倒れる番か、、。」
「あ、そや電話か!」
圏外ではなかったので、ぴょん吉に電話をかけてみます。
「もしもし、、」
「ぴょん吉!どこいてるん?!」
「今、なかむらくんとビジターセンターにいてます、、」
「え?今なんて言った?w」
「なかむらくんとビジターセンターにいてます」
「ビビ、ビジターセンター??!!」
おやじ転車、軽度のパニックw
「え?どゆことww?」
「スライドせんかったぞw」
「優しい方が、へばってる僕に声を掛けてくれて、自転車ごと車に乗せてくれたんです」
「それで、ビジターセンターまで送ってくれました」
ど、どっかーん!!(驚愕の意
「な、なんとwマジでかww」
そりゃスライドしても気づかんわw
しかし、なんちゅー展開やww
「わ、わかったw そしたら、二人とも十分に休憩を取って、行けそうになったらドライブウェイコースで下山して来てくれw」
「俺は登って来た辻堂ルートを下って、道の駅で財布探すわ。道の駅着いたら連絡するし。ぴょん吉たちも下山する前に一度連絡ちょーだい」
そう言って電話を切り、辻堂へと下っていきました。
「ふぅ、、とりあえず良かった、、。」
「しかし、あの激坂区間を下らなあかんのかぁ、、。めちゃ憂鬱や、、」
「ドライブウェイルートやったら下りもそんなにキツくないのに、、。」
ヒルクライムレース以外では、ほとんど路面整備されていない辻堂ルート。
落石後の小石などが散乱、荒れたグレーチング。下りとなるとパンクリスクがかなり上がります。
「ここは写真でも撮って、心を落ち着かせよう」
パチリ。
一枚撮った後、再び下ります。
そして、激坂区間の中盤で案の定パンクw
「さ、最悪やw」
早く道の駅に戻って財布を探したいのにこのザマ。
風が吹き抜ける淋しい激坂区間で、一人パンク修理に勤しむおやじ転車。
予備チューブは持っていたけど、万が一を考えてパッチ修理。
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び下りだし、今度は激坂区間の終盤でパンク。
「なんでやw」
風が吹き抜ける淋しい激坂区間で、一人パンク修理に勤しむおやじ転車。
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び下りだし、今度は緩斜面の区間でパンク。
「…。」
おやじ転車、精神的にハンガーノック。
「俺はここで死ぬのか、、。」
「大台ケ原で死ねるのなら本望か、、。」
精神状態がおかしいから、考えてる事もおかしいw
「ふう、、出来た。先を急ごう」
再び走りだして、ようやく道の駅へ。
携帯が圏外の辻堂でかなり時間がかかってしまったので、直ぐぴょん吉に電話。
「もしもし!パンクで時間かかってしまって、ようやく道の駅に着いたわ!」
「もう下山した?!」
「いえ、まだビジターセンターなんですよ」
「え?」
「実はなかむらくんと相談して、彼と一緒にバス使おうって事になって、、」
「バ、バスうぅーー?!」
「はい」
「お、おう、そうか、、で、そのバスでどこまで行くん?」
「なんか吉野川まで行くらしいです」
「え?」
ちょ待てよw
て事は、スポーツ羊羹1本とわずかな水だけで俺大台ケ原で一人ぼっちかw
「そ、そうなんや。ま、まぁ二人とも体やばそうやし、うん、き、気をつけて、、。」
「ありがとうございます。」
「ちなみに、そのバスって吉野川までノンストップなん?」
「分かんないで調べてみます。また電話します」
「わかった、じゃぁ俺は財布探しとくわw」
やっばーーーいwww
これはやばいw
財布見つからんかったら、これマジ遭難やん!
そうなんです!
いや言うてる場合ちゃう!
おやじ転車、焦りとともに財布を探し出しました。
ない!
ここもない!
ここにもない!
全然ない!!!
財布は結局見つかりませんでした。
最寄りの駐在所に連絡してみましたが、なんか転送ぽい呼び出しで誰も出ず。
開いてるお店やG.Sを尋ねるも、届いてないとの返答。
おやじ転車の自転車人生最大のピンチ。
しかも、なんでかスローパンクしてるww
もう見つからないと諦め、カード会社等に連絡し、ストップをかけてもらいました。
そして、本日4回目のパンク修理w
流石に新しいチューブ使ったw
時刻はこの時点で16時過ぎ。
すると、ぴょん吉から電話。
「おやじさん、どうですか?」
「財布なかったわ。そっちはどんな感じ?」
「今、ドライブウェイを下り切ったとこに居てるんですよ」
「下り切ったとこって、和左又山の看板あるとこ?R169に合流するとこの?」
「そうですそうです。バスの停留所があったので降りました。」
「おやじさん、とりあえず待ってます」
「ありがとう、すぐ向かうわ!」
良かったw
しかし、道の駅からそのバス停留所まで約11km。
しかもずっと登りw
おやじ転車、肉体的にも精神的にもボロボロの状態でしたが、もはや帰巣本能だけでひたすら登り続けました。
そして、最後のトンネルを登り切り、彼らが待つ場所へ。
「おやじさん!」
「ぴ、ぴょん吉!!」
感動の再会w
この時は本当に嬉しかった。
しかし、なかむらくんの姿が見当たりません。
「あれ?なかむらくんは?」
「なかむらくんは、吉野川まで行きましたw 」
「えw? そうなんやw」
「ほんとにすみませんって言ってましたw」
「いや、でもこれはそれで正解やわ」
「なかむらくんには、逆に申し訳ない事した」
「すみません何て言わなくていいと思う」
「ただ心配なのは、全て初見やったから、多武峰ルートで帰ってないやろかw」
そんな会話しながら、二人は安堵の談笑。
ぴょん吉から補給食をもらい少し復活。
「ぴょん吉、お金持ってるん?」
「いえ、現金は僅かな小銭しか持ってないですw」
「俺は0円やw」
そんな状態で今から帰るんかw
しかし、かろうじて二人ともキャッシュレスでの支払いは出来るので、それが唯一の救いでした。
ふと、ぴょん吉を見ます。
言うても、ぴょんはまだ本調子じゃないな、、。
ここは俺が根性出さなあかん
…。
…この命燃え尽きるまで牽くか。
「よし、じゃあ帰ろう、ぴょん吉」
「はい、行きましょう」
最後のホルアが、
今ここに始まります。
〜出来るだけ続く〜
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